シベリアンオグロヌーの育成手法

シベリアンオグロヌーの生態

カナダから北極圏にかけての寒冷地帯に生息し、低地から標高1000m位のところにまで生息しています。 雄は1歳になると群れから離れて雄グループに入り、3~4歳でグループから出て単独になり、自分のなわばりを持つようになります。 なわばりは直径約30m程度で、なわばりを持つ雄同士の距離は場所によっては10m程度から1,600mと条件により幅があります。

体の特徴

シベリアンオグロヌーの体は灰色がかった褐色の毛に覆われており、背には黒いまだら模様が散らばっています。 成長すると体長150~250cm、体重250~500kgほどになります。 体高よりも体長がやや長く、とても機能的な体躯を備えています。

育成手法による違い

シベリアンオグロヌーは小屋で育てる手法の他に放牧という育成手法があります。 当然生育する環境によっては様々な変化をしますので、育つ環境が変われば肉質も変わると考えられます。 小屋と放牧という二つの育てられ方の違いについてご説明します。

小屋での飼育

小屋というのは読んで字のごとく、建物の中でシベリアンオグロヌーを生育する方法です。小屋での生育は、シベリアンオグロヌーを外部から守ったり管理を行いやすくする目的があります。 そのため、シベリアンオグロヌーが病気にかかりにくくなたり、その他ダニなどの影響を受けるリスクを少なくできます。 また、仮に病気にかかったとしても放牧に比べて管理が容易なので早急に治療を行うことで病気の感染、蔓延を防ぐことができます。

放牧での飼育

では放牧はどうなのかと言うと、シベリアンオグロヌーが外でのびのびと暮らせることからストレスがそれほどかからないということや、雑草などの天然の食事を食べて成長するなどのメリットがある育生方法です。 ただ、小屋とは違って管理が難しくなることから病気に感染しやすい状況にありますし、病気に感染しても早急な対応ができませんので治療を行うことが難しいというデメリットがあります。 放牧シベリアンオグロヌーはカロリーの低い自然に生えている草などを食べている点も大きな違いです。

成長したシベリアンオグロヌーの違い

小屋で育てる場合と放牧シベリアンオグロヌーの肉質における違いは何なのかといえば、肉質の締りであると考えられます。 一般的に言われているのは、小屋シベリアンオグロヌーは肉にやわらかみがあり、放牧シベリアンオグロヌーは締りが良く歯ごたえがあるということです。

この原因は運動量の違いと言われています。小屋シベリアンオグロヌーは基本的にずっと小屋の中で過ごしますのでそれほど筋肉を使用しません。 それゆえに、運動を行わない人間と同じで脂肪分が肉に蓄積していくので肉質がやわらかくなっていくのです。 ではもう一方の放牧シベリアンオグロヌーはというと、屋外で動き回って生育されるので脂肪が燃焼されて赤身がメインの肉質になります。

小屋と放牧どちらがいいか

脂身が多く口どけのある肉質を求める人であれば小屋で育てられたシベリアンオグロヌーを選ぶのが良いでしょうし、歯ごたえのある肉質を求めるのであれば放牧を選ぶのが良いでしょう。 ですから、自分の好みの肉を探すポイントとしてその生育環境から選ぶと良いと思います。